経営・管理ビザ

経営管理ビザ

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近年は日本人と外国人とが共同で経営される会社設立のご相談、あるいは外国会社の日本側パートナーのお客様からのご相談も増えています。

Ⅰ 経営管理ビザの取得はなぜ難しいのか?

Ⅰ-1 新設会社が経営管理ビザを申請する場合の難しさ

新設会社の役員等として経営管理ビザを申請することは、就労ビザ申請のなかでも困難な類型の一つとして知られています。

この困難さがどこから来るかというと、この類型を使った犯罪が横行しているため審査がとても厳しいからです。

犯罪とは、実態のないペーパーカンパニーを設立して経営管理ビザを取得し、会社の経営をすることなくコンビニや工場で働くといった「偽装就労」です。

また偽装就労ではなく、ただ単に日本で暮らしたいからという目的で経営管理ビザの取得を試みるケースもあります。親を日本に呼び寄せるため親のために会社を設立し、実際の経営は子が行なうなどの違法を試みる等です。

 

しかし会社設立の段階では実態のある会社なのかペーパーカンパニーなのかを第三者が知ることは困難ですから、審査はどうしても厳しくなりがちで、安易に作成した「事業計画書」を提出したりすればアウトになります。

新設会社は白紙状態なので、それにもかかわらずペーパーカンパニーでないことを納得してもらうという点に申請の困難さがあります。

 

事業内容の具体性は既存会社であれば容易に証明することができますが、新設会社の場合が事業計画書の説得力でしか証明することができません。

申請人が事業に投下した資金の出所がしばしば問われるのも、入国管理局がそれによって申請人が登記されただけの名ばかりの経営者ではないのかを確認しているからです。

代表取締役や取締役に就任して登記されるという事実は申請人が形式上の役員であることの証明ですから、それとは別に「実質的な」経営者であることを立証する必要があります。

Ⅰ-2 既存会社が経営管理ビザを申請する場合の難しさ

既存会社の役員等として経営管理ビザを申請することは、新設会社で申請するよりも有利であることが通常です。

なぜなら決算書類などを提出することにより、少なくとも「ペーパーカンパニー」でないことは容易に証明できるからです。

 

しかしその裏返しとして、赤字経営であったり、売上げがほとんどなかったりすると新設会社よりも難しくなります。

新設会社であれば事業の内容をどのようにでもアレンジできますが、既存会社の場合にはそうではないので、様々な点で既存ビジネスとの「整合性」を問われることになります。

小規模の会社で他の役員がいる場合に申請人と他の役員との間の役割分担について説明が求められるのも入管による「整合性」確認の一環と言えます。

Ⅱ 経営管理ビザとは

経営管理ビザを正確に理解するための前提として、ビザ在留資格の違いを理解しましょう。

Ⅱ-1 査証(ビザ)とは何か?

査証(ビザ)は、本人が所持するパスポートが本国官憲によって適法に発給されたものであることを確認するとともに、査証に記載された条件・目的で日本に入国することについての推薦状の意味をもっています。

査証を発給するのは外務省の在外公館です。

査証は推薦状に過ぎないことから、これさえあれば必ず入国できるというものではありませんが、いずれにせよ日本に入国するときに必要となるもので、入国後は不要となります。

査証は何度も使用できるマルチ査証でない限り日本に入国する際に「キャンセル」のスタンプが押されて無効化されます。

 

査証免除制度というものがあり、短期滞在の場合は、査証の取得が免除される国・地域があります。

査証免除国の国籍を持っている方は、有効なパスポートさえもっていれば、パスポートにビザが貼られていなくても(犯罪歴が無いなどの他の要件を満たしていれば)入国することができます。

Ⅱ-2 在留資格とは何か?

在留資格とは、法務省の入国管理局が空港で付与する日本の滞在資格のことです。

現在は27種類あり、その外国人の滞在目的ごとにその中のひとつが与えられます。

各在留資格はそれぞれ日本で行なうことができる活動が定められており、例えば在留資格「経営・管理」であれば、日本の会社の経営者や管理者としての活動をすることができます。

 

在留資格が付与される際に、在留期限も決定されます。短期滞在の場合は、パスポートに貼られる灰色のシールに在留資格と在留期限が書かれています。

中長期滞在者の場合は、空港で在留カードを発行してもらいます。その在留カードに与えられた在留資格と在留期限が記載されています。

 

以上のご説明から明らかなように、査証(ビザ)は、日本に入国する際には必要ですが、入国してしまったら用済みになるものです。

一方、在留資格は日本に到着してから空港や海港で取得するもので、その後の日本の滞在を合法なものにしてくれる資格です。

 

日常用語として「経営管理ビザ」という言葉が用いられますが、多くの場合それはビザではなく在留資格のことを指しています。

「在留資格」という言葉が一般的ではないため「経営管理ビザ」と称されていますが、法的には正確な言葉ではありません。

Ⅲ 経営管理ビザ申請の要件

【要件A:活動要件】本邦において貿易その他の事業の経営を行い又は当該事業の管理に従事する活動を行うこと

注意点:事業の継続性が必要です。

事業の継続性は法務省令では独立の要件として掲げられているわけではありません。しかし要件Aの派生事項として審査されることが入国管理局の内部規則上明らかになっています。

 

事業の継続性は、ファイナンス(資金調達)の面や、申請人の経歴・スキル・人脈・取引先との関連性からチェックされます。

注意点:グレーゾーンビジネスは許可されません。

グレーゾーンとは何もいかがわしいビジネスを指向しているという意味ではなく、①日本の法律上、合法か違法かがはっきりしない境界線上のビジネスであったり、②他国では合法であっても日本では違法であるビジネスのこととお考えください。

他国では可能であっても日本ではできないことがあるという事実はビジネスに限った話ではなく、例えば同性婚や代理出産などもその一例です。

 

例えばライドシェアの旗手Uberが海外で展開する自家用車を他人とシェアするための配車サービス「Uber X」は、日本では道路運送法で禁止されている白タク行為にあたります。

同じくシェアリングエコノミーの旗手Airbnbのサービス(いわゆる民泊)も、旅館業法上の許可が必要な営業形態があります。

 

このようなテクノロジーの進展に法律が追い付いていない分野などでは、現時点ではオールドエコノミー(タクシー業界・旅館業界)を守るための規制・許認可が存続していることもあります。

許認可ビジネスの場合は、会社が許認可を取得した後でないと経営管理ビザは取得できません。

注意点:管理職も経営管理ビザの対象です。

例えば弊社のお客様の例ですと、外資系の会社が東京都内で経営するホテルの支配人などがこれに該当します。

この方はホテルを経営する日本法人の取締役ではなく一従業員でしたがホテルの現場の組織図の中ではトップに位置づけられる方で報酬も高額でした。

 

このような方は経営者ではありませんが管理者として経営管理ビザを申請することができます。管理者に求められる要件については後述します。

ポイント

(1) 我が国において適法に行われる業務であれば、活動の業種に制限はありません。従って、風営法がらみのビジネスでも許認可を取得すれば行うことができます。

(2) 申請人が経営又は管理に従事する事業は、外国人若しくは外国法人が現に投資しているもののみでなく、日本人若しくは日本法人のみが投資しているものであっても大丈夫です。

  つまり、外資系ではなく日系の会社の経営者・管理者も経営管理ビザの対象です。

(3) 経営又は管理に従事する者が、純粋な経営又は管理に当たる活動のほかに、その一環 として行う現業に従事する活動は経営管理ビザの活動に含まれます。

  従って例えば、レストランの経営者として経営管理ビザを取得された方が、経営活動の合間に店で調理をしたりレジを担当したりすることは可能です。

  ただし、主たる活動が現業に従事するものと認められる場合は、「経営・管理」 の在留資格に該当しません。

  すなわち名ばかりの経営者であって、そのメインの活動が料理人としての活動であることは許されません。

  その観点からフレンチやイタリアンの「オーナーシェフ」は経営者であり現業従事者ですので非常にデリケートな申請になります。

(4) 「経営・管理」 における事業は、営利を目的としないものであっても、また、外国又は外国の地方公共団体(地方政府を含む。)の機関の事業として行われるものでも差し支えありません。

  すなわち事業協同組合やNPO法人などの非営利法人の理事長でも許可の可能性があります。

(5) 複数の者が事業の経営又は管理に従事している場合には、それだけの人数の者が事業の経営又は管理に従事することが必要とされる程度の事業規模、業務量、売上げ、従業員数等がなければならず、これらから見て申請人が事業の経営又は管理に主たる活動として従事すると認められるかどうかが判断されます。

  具体的には、①事業の規模や業務量等の状況を勘案して、それぞれの外国人が事業の経営又は管理を主たる活動として行うことについて合理的な理由が認められること、②事業の経営又は管理に係る業務について、それぞれの外国人ごとに従事することとなる業務の内容が明確になっていること、③それぞれの外国人が経営又は管理に係る業務の対価として相当の報酬の支払いを受けることとなっていること等の条件が満たされてい る場合には、それぞれの外国人について経営管理ビザに該当します 。

 

(6) 経営管理ビザを許可する役員の人数については、それ自体に制限はなく、その者の行おうとする活動に在留資格該当性が認められない場合又は基準適合性が認められない場合、その他在留状況に問題がある場合など在留を認めるべき相当の理由がないときを除き、人数の観点から不許可・不交付とされることはありません。

【要件B:事業所要件】事業を営むための事業所が本邦に存在すること

事業が本邦に事業所を有して営まれるものであることを要件としています。

逆の言い方をすれば、日本に事業所を有しないで営まれる事業は、経営管理ビザの対象ではありません。

インターネットがこれだけ発達した現在では、事業所が無ければ事業として認めないというのは率直に言って適切な政策と思えませんが、いわゆるガレージベンチャー(Garage Entrepreneur)もガレージ(Garage)という場所は必要としていたことを考えると、最小限の「場所」すら確保せずに行なうビジネスというのは、外国人に長期ビザを与えてまで日本国としてやって欲しいビジネスというわけではないのでしょう。

またインターネット上で完結するビジネスであるならば、なぜ母国で行うことができないのかという別の問いにも応える必要があります。

 

「事業所」要件を満たすためには次の2つともを満たしている必要があります。

経済活動が単一の経営主体のもとにおいて一定の場所すなわち一区画を占めて行われていること

財貨及びサービスの生産又は提供が、人及び設備を有して、継続的に行われていること

 

ポイント

(1) 「経営・管理」の在留資格に係る活動については、事業が継続的に運営されることが求められます。事業所については、賃貸物件が一般的であるところ、当該物件に係る賃貸借契約においてその使用目的を事業用、店舗、事務所等事業目的であることを明らかにし、賃貸借契約者についても当該法人等の名義とし、当該法人等による使用であることを明確にすることが必要です。

  いわゆるイベントスペースのような月単位の短期間賃貸スペース等を利用したり、容易に処分可能な屋台等の施設を利用したりする場合には、それを合理的とする特別の事情がない限り、「事業所の確保 (存在) 」の要件に滴合しているとは認められません。

  なお事業所は、実際に事業が営まれている所ですので、住所及び電話番号等を借り受け、電話にはオペレーターが対応し、郵便物を転送するなど実際に経営又は管理を行う場所は存在しない「バーチャルオフィス」等と称する形態は、事業所とは認められません。

(2) 住居として賃借している物件の一部を使用して事業が運営されるような場合には ,次の点が必要とされます。

  ①住居目的以外での使用を貸主が認めていること (事業所として借主と当該法人の間 で転貸借されることにつき ,貸主が同意していること)

  ②借主も当該法人が事業所として使用することを認めていること

  ③当該法人が事業を行う設備等を備えた事業目的占有の部屋を有していること

  ④当該物件に係る公共料金等の共用費用の支払に関する取決めが明確になっているこ と

  ⑤看板類似の社会的標識を掲げていること

(3) インキュベータ(経営アドバイス ,企業運営に必要なビジネスサ ビス等への橋渡しを行う団体・組織)が支援している場合で、申請人から当該事業所に係る使用承諾書等の提出があったときは、独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ)が運営する対日投資・ビジネスサポートセンター(IBSC)の提供するオフィスなどのインキュベーションオフィス等の一時的な住所又は事業所であって起業、支援を目的に一時的に事業用オフィスとして貸与されているものの確保をもって、「事業所の確保 ( 存在) 」の要件に適合しているものとして取り扱われます。

【要件C:規模要件】

申請に係る事業の規模が次のいずれかに該当していることが必要です。

あまりに小規模のビジネスの場合は日本の経済に与えるインパクトが小さいので、2人以上の雇用を生むビジネスにしてくださいという趣旨です。

 

 その経営又は管理に従事する者以外に本邦に居住する二人以上の常勤職員(法別表第 1の上欄の在留資格をもって在留する者を除く)が従事して営まれるものであること。

  資本金の額又は出資の総額が五百万円以上であること。

 イ又は口に準ずる規模であると認められるものであること。

 

注意点:事業規模の最低ラインとして資本金が500万円要求されていることと、事業の継続性としての資金的裏付けを混同しないようにしましょう。

事業計画書に書かれたビジネスを遂行するにあたって500万円では到底足りないという場合には、事業遂行に必要な資金の裏付けが必要です。

どんなビジネスでも資本金500万円あれば足りるということではありません。

【要件D:管理者に求められる要件】

事業の経営又は管理について三年以上の経験 (大学院において経営又は管理に係る科目を専攻した期間を含む)を有し、かつ、日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けること 

Ⅳ 経営管理ビザが不許可になりがちなケース

Ⅳ-1 要件を満たしていることが立証されていない

経営管理ビザの要件を満たしていることの立証責任は申請人側にあります。従って、十分な立証がなされていない事実については「その事実が存在しない」ものとして審査が行われます。

運が良ければ追加資料請求がありますが、そのまま不許可相当案件として取り扱われてしまう可能性がありますので注意が必要です。

Ⅳ-2 事業計画書の内容が甘い

事業計画書は活動の信憑性の判断や事業の継続性の判断に利用されます。事業計画書がいいかげんなものですとペーパーカンパニーなのではないかとの疑いや、

事業を継続して遂行できないのではないかなど入管の心証形成に大きな影響を与えます。

Ⅳ-3 理由書の内容が甘い

経営管理ビザの要件を満たしていることの立証は各種の証拠によって行いますが、その証拠が意味するところはきちんと説明する必要があります。

物証をポンと相手に渡しても、何の説明もなければその証拠がもつ意味について的確に入国管理局に伝わらない場合があります。

裁判でも証拠だけを裁判所にポンと何の説明もなく提出することはありません。その証拠がどのような意味をもつのかを訴状や準備書面で詳しく解説します。

同じ機能を理由書はもっています。何かの要件を立証するために証拠を提出する場合は、それがいかなる意味を持つのかを説明しましょう。

 

また許可・不許可のギリギリのラインにある場合は過去の裁判例を引用して入管の判断をそちらに誘導する場合もありますし、入国管理局の内規に基づいて、「あること」を入管にお願いするのも理由書の役割です。

Ⅳ-4 事業に資金的な裏付けがない

ありがちなのは事業規模を判定する「資本金500万円の基準」と、事業計画上の資金的裏付けを混同しているケースです。

 

資本金500万円以上又は常勤雇用者2名以上という要件は、事業の「規模」を確認するための基準です。

資本金が500万円未満だとか常勤雇用者が2名以下という小さな事業の規模のビジネスは、経営管理ビザを与えて外国人の居住を許可するには小さすぎるというわけです。

 

資本金500万円を用意さえすれば資金的要件をクリアしたものと誤解されがちですが、あくまでも必要な資金は事業計画書に示したビジネスの内容にかかわります。

例えば東京都心の1等地に飲食店を開業するという事業計画であった場合は500万円の資金では到底足りないはずです。

また都内にマンションを1棟買いする予定であるのに、資金は500万円しかありませんというのもおかしな話です。

 

ご自身が行う予定のビジネスの実現可能性が審査対象なので、資本金を500万円用意した時点で安心して安易な申請をしまうと、事業内容によっては不許可になります。

Ⅳ-5 経歴との整合性がない

経歴との整合性のない事業計画は、事業の継続性が厳しくチェックされます。

 

例えば以前、このようなご相談が持ち込まれたことがあります(内容はプライバシー保護のため脚色)。

日本に永住しているご相談者のご両親が母国におり、その方の出資で日本にコンビニを開店して経営したいということでした。

一般論としてフランチャイズのオーナー経営者でも経営管理ビザの要件は満たしますが、ご両親の経歴に問題がありました。そのご両親は引退した元公務員とのことで、母国でコンビニを経営していたわけでもなく日本語もまったく話せないということでした。確かに経営管理ビザの要件には経歴は必要とされていませんし、日本語の能力も求められていません。しかしながらコンビニ経営となると話は異なります。

日本語がまったくわからずにどのように求人をかけるのか、フランチャイズの本部とどのようにやり取りをするのか、日本語が分からずにどのように日本人のお客様とコミュニケーションをとるのか、日本語が分からずにどのように日本人従業員に指示を出すのか・・・。このように考えれば、日本語のできないご両親が日本でコンビニ経営をするというビジネス案は、「事業に継続性がない」と判断されてもおかしくはありません。

Ⅳ-6 過去の在留状況が悪い

オーバーステイや資格外活動など明らかな不法行為は当然として、例えば留学生が卒業後に起業する場合などは留学ビザ当時の学校の出席率がかなりシビアに問われます。

アルファサポート行政書士事務所ではかつて不法残留で退去強制になった方のその後の起業をお手伝いし無事に経営管理ビザの許可を得たケースがありますが、なかなか難しい申請になることは間違いありません。

Ⅳ-7 許認可ビジネスなのに許認可を取得していない

飲食業許可を含めて、日本のビジネスには許認可を得ていなければ営むことができない事業が多くあります。

世界的には規制が緩和されていて当たり前のように可能なビジネスでも、日本では規制が残っているケースも多々あります。

Ⅳ-8 許認可が不要なビジネスなのに許認可が必要と誤解される

例えば不動産仲介業であれば許認可が必要ですが、不動産管理業であれば許認可は不要です。

しかしながら実際には不動産仲介業と不動産管理業は非常に密接な隣接事業ですので、事業計画書の内容には十分な注意が必要になります。

実際に作成した事業計画書を東京都庁等に持ち込んで、許認可が不要であることを都庁等自治体担当者に直接確認し、その旨を理由書などで入国管理局に伝えるなどの工夫が必要です。

許認可が不要であると申請人が考えていても、「本当にそうなのか?」という入管の疑問には先回りで回答しておく必要があります。「許認可が不要」であるということも立証の対象ですので、入管担当者が親切に都庁などに問い合わせてくれることを期待してはいけません。

許認可行政庁が「不要」という判断をしたのであればこれほど強い事実はありません。

Ⅳ-9 グレーゾーンのビジネスである

すでにご説明しました。許認可ビジネスの場合は、許認可を取得しなければ1年の経営管理ビザが許可されません。

許認可を取得しなければ事業を開始することができないので、経営管理ビザを交付する必要もないという論理です。

Ⅴ 経営管理ビザの申請方法

Ⅴ-1 経営管理ビザを取得するご本人が海外にいる場合

会社の取締役などが在留資格認定証明書交付申請を行います。

Ⅴ-2 経営管理ビザを取得するご本人が日本に中長期滞在している場合

例えば留学生が卒業後に起業する場合など、すでに在留カードをお持ちの方が会社を経営する場合は、在留資格変更許可申請を行います。

Ⅵ 経営管理ビザの申請書類

設立間もない新設会社の場合は以下の書類が最低限必要になります。この他、状況に合わせて書類・証拠をアレンジします。

 

1 在留資格申請書 1通

2 写真(縦4cm×横3cm) 1葉

※申請前3か月以内に正面から撮影された無帽,無背景で鮮明なもの。

3 返信用封筒(定形封筒に宛先を明記の上,392円分の切手(簡易書留用)を貼付したもの) 1通

4 申請人の活動の内容等を明らかにする次のいずれかの資料

(1)日本法人である会社の役員に就任する場合

役員報酬を定める定款の写し又は役員報酬を決議した株主総会の議事録(報酬委員会が設置されている会社にあっては同委員会の議事録)の写し 1通

(2)外国法人内の日本支店に転勤する場合及び会社以外の団体の役員に就任する場合

地位(担当業務),期間及び支払われる報酬額を明らかにする所属団体の文書(派遣状,異動通知書等) 1通

(3)日本において管理者として雇用される場合

労働基準法第15条第1項及び同法施行規則第5条に基づき,労働者に交付される労働条件を明示する文書(雇用契約書等) 1通

5 日本において管理者として雇用される場合,事業の経営又は管理について3年以上の経験(大学院において経営又は管理に係る科目を専攻した期間を含む。)を有することを証する文書

(1)関連する職務に従事した機関並びに活動の内容及び期間を明示した履歴書 1通

(2)関連する職務に従事した期間を証明する文書(大学院において経営又は管理に係る科目を専攻した期間の記載された当該学校からの証明書を含む。) 1通

6事業内容を明らかにする次のいずれかの資料

(1)当該事業を法人において行う場合には,当該法人の登記事項証明書の写し(法人の登記が完了していないときは,定款その他法人において当該事業を開始しようとしていることを明らかにする書類の写し)1通

※本邦において法人を設立する場合と,外国法人の支店を本邦に設置する場合との別を問わない。

(2)勤務先等の沿革,役員,組織,事業内容(主要取引先と取引実績を含む。)等が詳細に記載された案内書 1通

(3)その他の勤務先等の作成した上記(2)に準ずる文書 1通

7 事業規模を明らかにする次のいずれかの資料

(1)常勤の職員が二人以上であることを明らかにする当該職員に係る賃金支払に関する文書及び住民票その他の資料

(2) 登記事項証明書 1通 ※ 6(1)で提出していれば提出不要

(3)その他事業の規模を明らかにする資料 1通

8 事務所用施設の存在を明らかにする資料

(1)不動産登記簿謄本 1通

(2)賃貸借契約書 1通

(3)その他の資料 1通

9 事業計画書の写し 1通

10 直近の年度の決算文書の写し 1通

11 前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表を提出できない理由を明らかにする次のいずれかの資料

(1)源泉徴収の免除を受ける機関の場合

外国法人の源泉徴収に対する免除証明書その他の源泉徴収をを要しないことを明らかにする資料 1通

(2)上記(1)を除く機関の場合

ア 給与支払事務所等の開設届出書の写し 1通

イ 次のいずれかの資料

(ア) 直近3か月分の給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書(領収日付印のあるものの写し) 1通

(イ) 納期の特例を受けている場合は,その承認を受けていることを明らかにする資料 1通

Ⅶ 経営管理ビザが不許可になってしまったら?

経営管理ビザが不許可になる事例として入国管理局は事例を公表しています。

ただ専門家からするとこれらの事例は不許可になって当然の事例であり、実務の現場ではもっとギリギリの判断が求められることが通常です。

単純化された簡潔な設定で不許可のケースを挙げようとすると、どうしても明らかに不許可になるケースを挙げざるを得ず、どちらに転ぶか分からないケースは取り上げることができないという限界があることに留意しましょう。

 

経営管理ビザが不許可になってから弊社にご相談にみえるケースもありますが、新設会社でビジネスモデルに問題があって不許可とされた場合には、一度不許可になるとリカバリーが難しいことが多いです。日本で行いたいビジネスの内容がそうコロコロと変更になるということは通常考えにくいからです。

Ⅷ 経営管理ビザの再申請

経営管理ビザが不許可になってしまっても諦められずもう一度チャレンジする場合には、不許可理由をクリアしてから再申請しましょう。

再申請の理由書においてどのような点を改善したのかを的確に主張しなければ、最初の案件の振り分け段階で、「不許可相当案件」に分類されてしまうでしょう。

Ⅸ 経営者の家族の帯同

経営管理ビザを取得した経営者・管理者の方のご家族は、家族滞在ビザが許可されれば日本で一緒に生活をすることができます。既存会社の場合は、申請人に一定の報酬を保証できると思いますので、その場合にはビザの専門家にご依頼になればそれほどの困難はなく取得できます。

 

一方、新設会社の場合は、まだ全く売上げが立っていない段階でご家族を呼ぶとなると、当然、経営者である申請人の給与は1人で来日する場合よりも高く見積もる必要がありますので、事業計画書の作成の難度が上がります。

 

なお時折、経営管理ビザの取得を希望するお父さんは母国で他の会社を経営されているため月に2日程度しか来日しないが、妻子は日本でずっと暮らしたいというご希望をいただくことがありますが、あくまでも家族滞在ビザは就労ビザを取得した方と同居して暮らすためのビザなので、経営管理ビザを取得した方がたまにしか来日しないケースではご家族の家族滞在ビザは取得や1年後の更新が難しくなります。

Ⅹ 経営管理者が申請できるビザの種類

Ⅹ-1 経営管理ビザ「4か月」

インターネト上には経営管理ビザ「4か月」の解説として、4か月の在留期限が設けられたことにより「日本に協力者がいない外国人」でも来日しないで在留資格が申請できるようになったという記述がみられますが誤りです。

経営管理ビザ「4か月」の創設に合わせて「申請人の範囲」に変更が設けられたという事実はありませんので、在留資格申請は本人か会社関係者が日本にいなければなりません。これは行政書士に依頼をされる場合も同じです。

 

経営管理ビザ「4か月」ができた理由は、会社設立を考えている外国人に日本の銀行での口座開設に道をひらくためです。

在留カードの制度になる前の日本では外国人登録証というものが短期滞在の外国人にも発行されており、外国人登録証があれば日本の銀行で口座を開くことができました。

ところが在留カードの制度に切り替わってから在留カードは短期滞在者には交付されないこととなったため、海外在住で日本の銀行に口座をもっていない方の会社設立が極端に難しくなってしまったのです。日本の銀行に口座がないと、資本金を振り込むことができません。

 

このため経営管理ビザ4か月が設けられました。在留期限が4か月の方には在留カードが発行されるため、日本の銀行に口座を開く道が開かれたというわけです。

※ただし口座の開設を認めるか認めないかは各銀行の個別判断ですので、口座開設が保証されるわけではありません。

Ⅹ-2 高度専門職1号(ハ)ビザ

日本は高度なスキルをもった外国人を積極的に受け入れる方針を打ち出し、それを形にするために高度専門職ビザという在留資格のカテゴリーを設けています。

日本はいわゆる単純労働者の受け入れには拒否感が多くありますが、高度人材の受け入れに反対する人はいないでしょう。なぜなら高度人材は日本のイノベーションを促進し、日本の労働市場を拡大し雇用を増大させる存在であるからです。彼らが日本人の雇用を奪うことはなく、むしろ雇用を促進してくれる存在と言えます。

 

高度専門職ビザは3つのカテゴリーに分かれており、そのうちのひとつが「高度経営・管理活動」です。学歴、職歴、年収などの項目ごとにポイントを設け、ポイントの合計が一定点数(70点)に達した場合に取得することができます。

 

新設会社の場合は「年収」ポイントがネックになることが多いですが、既存会社ではアルファサポート行政書士事務所でもお手伝いさせていただく機会は多いですので、

可能性がある方はポイント計算をしてみましょう。